お知らせ
2021.05.20
保育者向け
先生が楽しいと子どもが育つ
アルテコローレの桐嶋です。
ひと昔前まで、私の役割は、子どもの視点や発想を広げるあそびを提案することだと考えていました。
だから 楽しそうな、面白そうなアイデアを行事やイベントとして求めてくださる方々が多いのですが、今では私は、子ども達が自分でできることを増やし、先生の負担を減らす日常的活動としてのあそびを保育に取り入れていただくことをすすめています。
なぜなら あそびは一時的に楽しむものではなく、毎日を共に過ごす先生と子どもとの関わりの中で育まれていく 学びの活動だからです。
あそびは継続的に、保育と同じように、じっくり長い目で見て育てていかなければなりません。
アイデアだけを提供して取り入れていただいても、その時だけの楽しい体験で終わってしまい、子どもはもう「次は何をするの?」と、先生は「次は何をしよう?」ということに目を向けています。
先生にとって、日々のネタ探しもルーチンワークになっていないでしょうか。
あそびは1つのテーマでもっと深掘りできるものですし、その体験を価値のあるものにして欲しいと思います。
子どもにとって欠かせない 知識経験の積み重ねの機会となるあそび。実は、その機会をつくる先生達の多くがあそびに悩んでいます。
それには、
①造形活動という枠に囚われた先生の視点の持ち方、発想、知識経験と苦手意識の問題
②実践を取り入れにくい園の環境
③先生同士、保護者、子どもとの関わりが潤滑ではないこと
これら3つの要因が見えています。
そして、先生達はそれぞれに「もっとこうしたい」という願いを持っている方が多いのです。先生の「やってみたい」が実現できる現場は、つまり先生が子どもとの関わりを楽しめる環境と言えるはずです。
それらの課題解決のツールとして、あそびは役立つのではないか。そんな想いの中から生まれた1つが「そざい探究あそび」というあそび実践法でした。
乳幼児が未知のものことと関わる機会をつくり、学びと育ちの環境をつくるのも、家庭に代わり先生がその役割を担っています。だから楽しく子どもと関わって欲しい。
「できない」理由を考えるのをやめ、アルテコローレから発信していくものを手がかりに、先生の「やってみたい」を 1つ1つ実現していってください。
そして継続的に、保育と同じようにじっくり長い目で見て育てていけば、必ず先生と子ども、互いの成長を実感し、やり甲斐を感じられる日がきます。
そうした先生達の取り組み方が現場を変え、いずれは園ごと育つことを願います。
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